角質層 | 私たちがふだん触れている、肌の表面、わずか0.02mmしかないのに、肌内のうるおいの蒸発を防ぐ上、外的刺激からも肌を守ってくれます。正に肌の守護神。乾燥すると、この角質層がめくれ上がり、うるおいが逃げてしまう事態に。 |
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表皮 | 基底層で作られた細胞をターンオーバー(新陳代謝)によって上へ押し上げ、常に新鮮な細胞で埋め尽くされている部分。細胞間にはリンパが流れ、表皮に栄養を与えるという重要な役割も担っています。 |
真皮 | 表皮を下から支えているスポンジのような部分。弾力があり、水分をたっぷり抱えているこの部分は、エラスチンやコラーゲンといった線維質のものが網目状に張り巡らされ、その間を埋めるヒアルロン酸とで構成されています。この部分がスカスカになると健康な細胞が生み出されなくなったり、水分保持機能が働かなくなってしまいます。 |
私たちの肌は、表皮と真皮から構成されます。表皮は、皮膚の外側で、厚さは個人差はありますが約0.2~0.3mm。その下に表皮を支えているスポンジのような役割をしている真皮があります。真皮はコラーゲンやエラスチンといった弾力線維から成って、ハリの源なんですが、ここでは表皮について考えてみましょう。
表皮は常にターンオーバー(生まれ変わり)をしていて、基底層でできた細胞が上へ上へと押し上げられ、だんだん平らになっていきます。この間14日。さらに上に押し上げられた細胞は、ついにぺしゃんこになって死んでしまいます。その死んだ細胞が積み重なっているのが、角質層。角質層の厚さは、約0.02mmの極薄で、サランラップ1枚程度しかありません。 爪で手の甲を引っ掻くと白い筋が入ります。まさにその部分なんです。そんなわずかサランラップ1枚の厚さしかない角質層も、ミルフィーユみたいにきっちり14層になっていて、下から上がってくる新しい細胞に押されて、14日間で最後は垢となって剥がれ落ちていきます。つまり表皮の細胞は、生まれてから死ぬまで14日+14日=28日で、ターンオーバーをしているわけですね。
次に角質層を拡大してみましょう。
ちょうどレンガみたいになっていますね。そのレンガの間を、接着剤のようなものが埋めています。これが、細胞間脂質とNMF。角質細胞同士をノリのように、ピッタリくっつけているんです。
では、死んだ細胞の集まりの角質層の役割とは何なのでしょうか。これには大きく2つあって、1つは角質層の奥にある生きた細胞を守る、ということです。紫外線はもちろん、さまざまな刺激や乾燥から肌を守るためのバリアなんです。ちょうど生きた細胞をお城に例えると、角質層は城壁。わずかサランラップ1枚が、私たちの肌を守ってくれているんです。
角質層の大切な役割のあと1つは水分をキープする、ということ。適度(角質層の理想の水分量)で肌にうるおいと柔らかさを持たせています。透き通る肌、というのも角質層が大きく影響しています。くすみがちな人でもお風呂上りの肌が透き通って見えるのは、角質層が水分を吸収したからなんです。
ところが角質層は、絶えず紫外線や乾燥、ストレス、間違った洗顔などが原因で、傷ついたり剥がれたりして、不健全になってしまいます。剥がれた角質層からは大切な生きた細胞から水分が蒸発したり、紫外線に因る悪影響をまともに受けたり、雑菌が侵入したりと、細胞というお城を守るための城壁が冒されてしまいます。
そうなると肌は、これは一大事、ということで細胞が刺激され、角質層をつくらなければ、と、通常の28日よりも早い細胞分裂を起こします。その結果、ちゃんと角質細胞として機能しない未熟な細胞が乱増され、不健全な角質層になってさらに分裂の速度を速めます。細胞が一生のうちに分裂できる回数はあらかじめ決まっているので、不必要に分裂を急ぎ過ぎると短い期間で一生を終えてしまい、新しい細胞を作り出せなくなってしまいます。後の肌は老化していくばかりに。
紫外線や大気汚染、ストレスなどで肌が炎症反応を起こすと、細胞が刺激され、それにより分裂を早めようとしてしまう。
肌細胞は通常、分裂途中にダメージを受けたDNAを修復した上で完成されるが、この修復スピードが追いつかない。
ダメージをもつ不健全な細胞が、修復されないまま肌表面に押し上げられてしまうことに。中には途中で死んでしまう細胞も。
…などが挙げられます。
クレンジング | 石油系界面活性剤を使用していないもの |
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洗顔料 | 洗浄成分100%アミノ酸の泡洗顔 |
スキンケア | 角質を修復する多糖類やセラミド配合 |
ファンデーション | 鉱物原料を一切使用していないもの |
日焼け止め | 紫外線吸収剤を配合していない反射剤タイプのもの |